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就活奮闘記 vol.7

どんな留学をしたか?また、留学でどんな成長を手に入れたか?

留学のきっかけ

E.Mさんは、前職(グランドスタッフ)で英語は必須だったそうです。そのため、社会人になってからも独学で英語を勉強しTOEICを受験し続け、ある程度のスコアを伸ばすことが出来ました。ところが、スコアは上がっているものの、仕事上、実践で英語を使っていることもあり、スコアだけの英語力になっていることを実感したそうです。そこで、さらに英語力をブラッシュアップしたい、また、いつか留学したいという気持ちが学生時代からあり、ついに留学を決意したのでした。英語の勉強ばかりではなく、実際に海外で生活してみることも今後の自分の人生に役に立つだろうと考えたのです。

ハプニングから得たもの!

E.Mさんは、語学学校からアレンジされたインターンシッププログラムに参加する予定でした。最初は、ごく普通に学校へ往復するというという平凡な毎日が続いていました。ところが、いきなりハプニングが起こってしまったのです。なんとビザのルール変更のために、予定していたインターンシップが突然出来なくなってしまったのです。インターンシップは現地の企業で英語力を磨きながら就業体験できるという、実用的で、英語を身につけたかったE.Mさんにとっては理想的なプログラムです。留学生活の中でもかなり期待していたメインイベントです。しかしながら、突然出来なくなってしまったのです。E.Mさんは、そのときは本当にショックだったと振り返ります。そのインターンシップがあるから、その学校を選んだからです。しかし、E.Mさんは、「そこでただ落ち込んでいても、時間は戻らないし、止まらない。この状況で自分で何かできることはないか?」と探し行動しました。E.Mさんは、エストレリータのセミナーで聞いた、レベル4の行動を前向きに模索しはじめ実行に移しました。E.Mさんは、自分が好きな航空会社でのキャビンクルーの研修プログラムを見つけ参加したのです。憧れの会社を訪れ、採用情報もいち早く手に入れることができ応募しました。また、さらにJAPANESE GALLERYという日本美術専門店でインターン生を募集しているという情報を入手し、さっそく連絡を取り、その結果そこでお手伝いすることになりました。そこでは、お客さんやスタッフと直接話すことで英語を使う機会が増えたそうです。さらにE.Mさんは、これらの他にも、日本帰国後も役立つスキルを見につけようと、学校のコースを、ケンブリッジ英検対策の授業に変えました。そして試験を受けたり、英会話やパソコンの個人レッスンもとるなど積極的に行動に移します。

E.Mさんは、当時のことをこのように振り返ります。
「おそらく、予定通りインターンシップをしていたら、このような経験はできなかった。あらかじめ誰かが作ってくれた道に従うだけよりも、自分で自分の道を切り開いていくことのほうが楽しい。こんなに短期間でいろんなことに挑戦し、夢や目標に近づく努力をし続けられたということは、日本に帰ってからでも自分の頑張り次第でいくらでも充実した毎日を過ごしていけるはず。帰国後も渡英中の気持ちを忘れず、いつまでも前向きに進んでいきたい」

帰国後の希望

前職と同様にエアライン関係で仕事をすることです。実際には違う職種や業界に行くことも考えましたが、別の業界で働く自分をイメージすることが出来ず、何よりもどこに自分の関心や興味があるのか思いつかなったそうです。また、留学中に元同期の友人から仕事のことを聞くたびに、「もし今でも仕事を続けていたら、もっと他の業務も経験できたかもしれない。」と思ったそうです。E.Mさんは、日本を離れてみて、仕事を離れてみて、つまり留学を通して、やはり自分はこの業界が大好きだったのだと改めて確信したそうです。

どんな就活をしたか

主に、航空業界の現場で働きたいと考え、前職と同じグランドスタッフ、外資系の客室乗務員をメインにアプローチしました。その他の業界・職種では「英語」「人と接すること」をキーワードに探し、企業の受付やインフォメーションカウンターの業務、高級レジデンスのコンシェルジュなどに応募します。さてここで、E.Mさんご自身からどのような就活をされたか、3つのポイントを直接語ってもらいましょう!

ACTION1:早めの準備・行動
某航空会社の研修に参加した時点(大体帰国5ヶ月前くらい)で、すでに帰国後の就活はエアラインを再び目指すと決めていました。この会社の日本人の募集が予定よりも早く発表され、留学中でしたが、幸運にも面接へ呼ばれたら、そのために一時帰国する気満々でした。なぜなら、めったにやってこないチャンスなのだから見逃すわけにはいかないからです。すぐにCVやCOVER LETTER作成に取り掛かりました。この会社は書類通過がかなり厳しいと聞いていたので自然と気合が入りました。自分が作った書類をネイティブにチェックしてもらう毎日。学校の先生やキャリアコーディネーター、イギリス人の大家さんなど、いろんなアドバイスをもらい、私は出来るだけ満足度の高いCOVER LETTERを作ろうと努力しました。残念ながら書類通過は出来ませんでしたが、一度英語のものをネイティブに見てもらいながら作成したので、次の募集に向けて準備がしやすかったです。また、1社目を早く受験したことで就活の意識が高まり、帰国前から少しずつ準備が出来ました。日本では英語力の証明はTOEICが一般的なので、帰国前に受験しておきました。
ACTION2:自分に必要な情報を選ぶ
まず、エアライン採用に詳しい人に連絡を取り会いに行きました。今後の自分の進路を相談することで、どんな就活にしていくべきかアドバイスを頂き、自分の長期的なプラン(数年先までにどうするなど)を立てました。自分の気持ちを話し、聞いてもらうことで就活のモチベーションが上がりました。今回私が相談した方はご自身で航空業界の就活のブログを書いている方で、私は学生時代のときからこの方のブログを読んでいます。もし就活のことで誰かに相談するなら、この方にしようとあらかじめ決めていました。現在航空業界の採用に関する情報はインターネットで沢山見つけることが出来ます。しかし、どの情報が自分に必要なのか、情報が正しいのかを見極めながら集めないと、多くの情報に振り回されてしまう気がします。また、過去の採用試験の内容は調べましたが、面接練習などは特にしていません。新卒のときの就活は想定される質問の答えをあらかじめ考えておき、面接練習をしないと不安でしたが、今回は自分の考えや気持ちを頭の中で整理し、本番は用意した答えではなく、普通に自分の考えることを伝えればよいと考えて臨みました。
ACTION3:なぜうまくいかなかったのか振り返る
2社目の航空会社の応募書類を準備する際、1社目の書類通過できなかったCOVER LETTERを読み返しました。しばらく時間が経ってから読むと、英語はばっちりでもあまり印象に残りません。これを書いていたときは、とにかく書類を通過したいという気持ちばかり強くて、書き直すたびにアピールポイントが増えてしまいました。しかし、いろんなことが書いてあっても、結局読み手の印象に残らないかもしれません。この失敗を機に、自分の売りをいくつも上げるのではなく、セールスポイントから人事の方が実際に会ってみたいと思ってもらえるかに気をつけました。また、自分が書いた内容を客観的にチェックするため、時間を置いてから書類を再度読み直すことにしました。それ以来、書類通過率は上がりました。エアライン以外の面接では、「求人に出したほど英語を使わないけれど、それでも良いのか」と聞かれることが多かったです。過去の経験や海外で英語を学びながら感じたことや培ったことをどう業務に活かせるかをうまくアピールできず、内定がもらえませんでした。毎回、落ちてしまったときはどこが悪かったのか振り返り、次は同じ失敗をしないように努めました。中には、面接官にたった1問だけ質問されて終わってしまったという採用試験があり、一体何を見られていたのかと思うこともありましたが、どんなに短い選考過程の中でも反省点を探し、同じような失敗をしないようにしました。

いかがですか?とても参考になる内容だと思います。「挑戦にあるのは、成功か失敗ではない、成功か、うまくいかない方法の発見。・・・挑戦にあるのは、成功か学びだ!」。うまくいかなかった理由を分析し、それを次に活かす。まさにエストレリータの講義でも力説する内容を実践した好例です。

どんなところに就業したか?

国際航空旅客サービス株式会社(WAPS)に内定されました。この会社は主に伊丹空港や関西空港での航空旅客サービス業務を担当しています。今回は、新たに10月から始まる羽田空港での国際線の旅客ハンドリング業務担当として採用されたそうです。グランドスタッフの仕事は、業務内容は多岐に渡ります。前職では主に外資系の航空会社のチェックイン業務でしたが、WAPSでは前職で働いていたときに経験できなかったほかの業務も担当してみたい、もっとこの仕事の知識も深めたいし出来るだけ広く深く携わりたいという想いから入社を決めたそうです。最後にE.Mさんは、これからの意気込みと抱負を語ってくれました。「この先どれだけの仕事を任せてもらえるかは自分次第です。どれだけ自分が頑張れるかを楽しみに、まずは今やるべきことからきっちりとこなしていきたいと思います。」E.Mさん、今後のさらなるご活躍をエストレリータのスタッフ一同、心より願っております。頑張ってくださいね!

人事からのワンポイントアドバイス

1.「ピンチ」を「チャンス」に変えた点。渡航前のセミナーでも必ずお伝えしていますが、海外生活・留学にトラブルはつきもの。大事なことは、「トラブル」や「ピンチ」を単純にトラブルと捉えるのではなく、「成長のチャンスなのだ」と捉える事です。その視野を持つことで、圧倒的に次の行動の選択肢が増えます。E.Mさんは、次の行動を積極的に行いチャンスをつかみ取りました。

2.恥を恥と感じない強さ。「何事も分からなければ聞く」、「不安なことがあれば聞く」。ともすると「相談する」ことや「人に聞く」ということはネガティブに取られることもしばしばあるが、実は逆。自分の中にあるモヤモヤや不安を取り除く一番の方法はとにかく情報収集すること。情報収集することが不安を取り除くだけではなく、「決意が固まる栄養分」に変化してくれます。恥を捨て人に教えを請うことが海外生活・留学の成長ポイントの大きな一つ。E.Mさんはそれを実践されてきました。

3.自分とのコミュニケーションを取り、素直に行動した点。我々は常にコミュニケーションに囲まれて生活しています。ただし、コミュニケーションは2方向存在します。1つは他者とのコミュニケーション、もう1つは自分とのコミュニケーションです。人は常に自分の心とコミュニケーションを取りながら生活をしています。E.Mさんはこの「自分とのコミュニケーション」に真剣に耳を傾け「何をやりたい」「何が必要」を実行してきました。自分の本当にやりたいことは「自分とのコミュニケーション」を取ることで見えてくるのです。