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就活奮闘記 vol.4

どんな留学をしたか?また、留学でどんな成長を手に入れたか?

学生時代にコミュニケーションをとることのすばらしさを知る。
M.Nさんは、2009年3月28日、ワーキングホリデーでアイルランドへ旅経ちました。大学時代、手話サークルに所属し、日頃、人とコミュニケーションをとるすばらしさを実感していたそうです。そんなM.Nさんは、もともと中学・高校時代は英語が苦手科目だったものの、大学での英語の授業で「英語が話せると楽しい!」という感覚が徐々に芽生えたそうです。そこで、英語をモノにしたいと思うようになり英会話スクールに通い始めました。ところが、日本国内で英語を勉強するかぎり、スクールを離れてしまえばすぐに日本語の環境に戻ってしまうため、英語力の上達に伸び悩んだそうです。そこで、次第に24時間英語漬けの環境に身を置きたいと思うようになり、いろいろと情報収集をしていく中で、ワーキングホリデーという制度を知り、海外渡航の希望が膨らみはじめます。それから卒業後、一旦、企業に就職するも、次第に「ワーホリは今しか行けない!」という思いが強くなり、当時勤務していた大手都市銀行を退職し、ついにアイルランドへのワーキングホリデーを果たしたのです。
決して順調とはいえないホームステイ生活
M.Nさんはこんなホームステイのエピソードを語ってくれました。あるホームステイ先にお世話になってときには、3人子供がいる家族で、ホストマザーは末っ子につきっきり状態でした。そのため小学校二年生のお子さんがかばって欲しいとばかり、M.Nさんにまとわりついたそうです。しかし学生でもあるM.Nさんは、宿題などやることも多いため、あまりかばってやることもできません。そんなM.Nさんに対して子供はすねたそうです。そんなときは子供を叱っていいものか、など家族との接し方に悩んだこともあったそうです。ホームステイ先ではいろんなことを体験し、得られるものも多かったと振り返ります。
アルバイト先を探すために積極的に動き回る生活!
M.Nさんは、語学学校の期間を終了し、仕事を探しました。ところが、なかなか見つからなかったそうです。いろんな情報にアクセスするものの芳しくなく、テレアポ相談員にも相談しました。そこで5つの職場に応募しました。子供に関連する仕事だったのですが、残りの滞在期間や身分照会が必要であったため、どこもNGだったそうです。それまでアルバイト選びは英語を使うことを優先していたので、そういう意味では、ボランティアも英語を使えるいい環境だとして選択候補を広げたのです。そんな中、アフリカのクラフト雑貨の買い付けやフェアトレードの仕事が見つかりました。
ボランティアを通じて、自分のやりたいことが見えてきた!

M.Nさんは、他にも週に一回ではありましたが、病院でのボランティアを見つけました。そこでは実績に応じて、週に通う回数が増えていくしくみだったそうです。その病院は機能回復が必要な方がメインの施設で長期滞在者だそうです。いわゆる介護老人保健のような施設でした。そこでのM.Nさんの活動は、機能回復のメニューの中にあったお菓子作りに参加されたり、アロマセラピーのレクレーションやクイズを出題する役割もしました。その施設に滞在されている方々の趣味活動を通じて青春代を思い出させる、つまり、生きがい作りをサポートする活動でした。そこでは、たいへん充実した日々でした。

そこで出会った人たちは、M.Nさんに対して、「外国人だから」とか「アジア人だから」という目はなかったそうです。「M.Nさんだから楽しいコミュニケーションがとれたんだよ」と嬉しい言葉をかけられたそうです。M.Nさんはこの活動を通じて、「自分はこのような仕事がしたかったんだ」と自分の方向性が見えてきたと言います。

帰国後の希望

最初は、デイサービス・介護のどちらにも対応できる自分でありたいと思っていたそうです。現地滞在中からインターネット等でその方面でどんな仕事があるか調べて分かったことは、介護職のほうがデイサービスよりも募集が多かったことでした。また、M.Nさんは、介護の仕事を探しているときに、古武術介護を知り、早速学びました。その理由は、古武術介護を身につけば力を使わずに、相手を持ち上げたり、動かしたりできるので、小柄なM.Nさんは力仕事の面でも介護職に不安に感じていただけに、これを身につければその不安要素を解決できるのではないか、と考え学び始めたのです。

どんな就活をしたか

ACTION1:エストレリータと共に探す
就職活動での動きは、まず自分での就職活動でした。インターネットで求人検索し自分で応募を始めました。「介護の仕事をしたい」という気持ちはあるものの、未経験の仕事へのハードルは低くはありませんでした。それでも介護職を募集しているところを自らリストアップし、いくつか応募しましたが、結果が実るまでには時間を要すると感じていました。そこで、就活エージェントでもある株式会社エストレリータで帰国後セミナーにも参加し、M.Nさんが海外生活で成長したこと、学んだこと、そして海外で見えてきた課題などをエストレリータの担当の小田切と一緒に棚卸し作業をしながら今後の就職戦略を立てていったのです。つまり、M.Nさんは、自己就活と並行して、就活エージェントであるエストレリータの小田切と一緒に介護職が必要な施設を探していくことになります。就職活動は「ひとりでやる」だけではなく、エストレリータというパートナーと一緒に就職活動をすることで、ひとりで就職活動をするときの「倍の時間」で就職活動をすることができました。
ACTION2:「やってきたこと」に注目!
自らの就職活動では、介護職の募集条件として、経験者優遇という条件が立ちはだかってしまったのです。前職で介護職の経験のないM.Nさんにとっては大きなハンディと背負うことになります。ところが、その状況の中、エストレリータの担当・小田切は、M.Nさんのこれまでの「経歴」ではなく「やってきたこと」に注目します。大学時代に介護・福祉の勉強をしていたこと。ホームヘルパー2級や介護福祉士の資格を取得したこと。新卒の就職活動で「まずは経済・金融のことを知る」という思いから都市銀行へ就職したこと。それらの「やってきたこと」と、渡航前のセミナーや帰国後のセミナーでM.Nさんという人物を十二分に把握していたこと、全てがM.Nさんを企業へ推薦するための材料となり、M.Nさんの資格の面と人物推薦の面という二つの方向性から企業を攻め「経験者優遇」という壁を破ることができました。

どんなところに就業したか?

M.Nさんは、株式会社ボンセジュールに就職が決まりました。なんと就活をはじめてたった1カ月というスピード内定という快挙です。ボンセジュールは、ベネッセグループの有料老人ホームで、日常生活に介護を必要とする高齢者のための有料老人ホーム「ボンセジュール」を中心に事業を展開しています。ボンセジュールは、これまでの介護や福祉の枠にとらわれないサービスを提供していく老人ホームとして定評があります。

M.Nさんは今、介護の技術を身につけたいという希望はあるものの、やはりまずはサービス・接客業でもあるので、薬を間違えないように、丁寧な対応をするなど、基本的な部分からしっかり意識して仕事をするよう日々励んでいます。先輩の仕事ぶりを見ていて、確かに忙しい職場ではあると実感しながらも、決してそれが愚痴ではなく、前向きに「頑張ろう!」という気持ちで充実した日々を送っています。

※株式会社ボンセジュールの採用担当者はM.Nさんの採用が決まった後に、エストレリータに次のように連絡を下さいました。「始めは『業界未経験』ということで、どのような人かなぁと思っていましたが、お会いしてビックリしました。未経験でもこのような方がいらっしゃるんですね。本当にM.Nさんにお会いできてよかったです。M.Nさんみたいな方がいたら是非ご紹介ください。」もちろんこのお言葉はM.Nさんにもすぐにご連絡させて頂きました。

人事からのワンポイントアドバイス

1つ目は、「大事なことは何かを問いただす」ということ。
海外渡航中にアルバイトがなかなか見つからず苦労していましたが、「大事なことは英語を使うこと」という点で戻ることで「ボランティア活動をする」という方向へ転換することができ、最終的に現在の仕事に繋がる経験をすることができました。「大事だと思うことを大事にした」ことで自分にとって大切なものを得られたのです。

2つ目は、「Help」ではなく「Assist」をエストレリータに求められたこと。
走ることで例えれば、Helpとは、「ゴールまでひっぱって!」とお願いすること。一方Assistはゴールまで行く「サポートをお願い」すること。M.Nさんの場合は、エストレリータにAssistを依頼し、見事最終的には自分の力で「やりたい・なりたい・したい」を実現されました。