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ゆっきー先生の「留学の夢かなえます講座」

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日本人留学生の弱点

こんにちは。ゆっきーです!

普通、人に良くしてもらった時は、その相手に感謝し、お礼の言葉を言いますよね。また、相手のために良かれと思うことをしてあげたとき、その相手から何も反応がないと、つい「これだけ○○してあげたのに・・・」なんて感じたことってありませんか?

でも、よ~く考えてみると、人に良いことをしたときは、実は自分自身がうれしい気分になるものです。その時に、一番得をしているのは、良いことをした本人なのかもしれません。

ということは、自分がしてあげたことに対する相手の反応とは一切関係なく、逆にお礼を言わなければならないのは、実は良いことをした本人なのかもしれないと気が付きました。

それはどういうことかというと、「良いことをさせてもらって、ありがとう」という感覚です。だからといって、ありがた迷惑というのもありますから、良いことの押し売りは考えものですけど・・・(笑)相手に何か良いことをしてあげたときは、「してあげた」のではなくて「させてもらった」というように発想を変えてみたらどうでしょうか?そんな発想をし始めたら、何かが変わりそうな気がしました。

「してあげた」のではなくて「させてもらった」

さて、前回の続きを始めましょう!

前回は、日本人留学生の弱点として、「自分の意見を述べることに慣れていない、苦手だ」という点を挙げました。そこで今回は、その話の続きと、日本にいるうちから準備ができる、「自分の意見を述べられるようになるための日頃の心構え」について述べたいと思います。

まず日本でも日常生活において、「AとBのどちらがいいか」と尋ねられる場面があると思います。たとえば単純な例でいうと、「ショートケーキとマロンケーキのどちらが欲しい?」といったこともその一つです(笑)そんなとき、無難な返答方法として、「どっちでもいいよ」と、軽い気持ちで返答することがありますね。海外では、そのような返答の場合、相手に「関心がない」という印象を与えてしまうことがあるのです。つまり、「どちらでもいい」的な曖昧な返答ばかりしていると、こちらに悪気がなくても、相手は不快感を示したり、「自分の意見がない人だ」と思われたりする可能性もあるんです。そのため、海外では、自分はどう思うのか、何を考えているのかを常に意識して答える必要があります。

よく留学から帰国すると、「自己主張をするようになって生意気になった」などと、しばしば言われてしまう人がいますよね。確かに、留学後、中途半端に海外にかぶれてしまう、いわゆる“勘違い症候群”(?!)の人もいますが、それとは別に、海外生活が長くなると、日頃から自分の意見を求められる場面も多いため、どうしても自己主張する癖がついてしまった人もいるのも事実です。それくらい海外では、ちょっとしたことに対しても、自分の意見を求められたり、自己主張をする機会が多くなります。それらができないと、環境や人間関係においても適応しづらい面があるのです。このことはぜひ頭の片隅に置いておいてください。

また、日本では、「英語を流暢にしたい!」とばかりに、英語表現や発音の勉強だけを一生懸命する人がいます。もちろん、それは決して無駄なことでありません。これから海外へ行くことを予定していたり、外国を視野に入れている人であれば、それらはむしろ必要なことです。しかし、かりに、いくらネイティブ並みの英語表現をカッコよく話せたり、きれいな発音が出来たとしても、その人の話の中身に、その人自身の意見がなかったり、内容が伴わないと、外国人と対等に付き合うには困難さを伴うかもしれません。

日本は非英語圏の島国ですから、英語を話せることは、ある意味、強力なツールになったり、尊敬の対象になることもありますが、海外ではそうはいきません。なぜなら、その“人”の中身のほうに、より興味や関心が向けられるからです。彼らにとって、自分の意見を持っていない相手との付き合いは、相手が何を考えているのかも分からないし、また付き合っていても退屈なのです。いくら日常英語が達者な人であっても、ただそれだけでは、海外ではあまり関心を示してくれないでしょう。ですから、まず大切なことは、≪自分の意見をしっかり持つこと。発言すること≫に、慣れておくことです。語学の習得以前の課題として、それらにも重点を置いて欲しいと思います。留学を決意したら、このようなマインドセットをすることが大切です。

言語は、言葉そのものが先に出来たのではなく、先に、自分が表現したいこと、相手に伝えたい内容があるからこそ、その意志伝達の手段として出来たツールですね。言語のもともとの目的を履き違えてしまうと、表面的なツールだけに捉われてしまい、最も大切な、本来の自分の考え・アイデンティティーに対する認識がなおざりになってしまいがちです。くれぐれも気をつけたいものです。

では、自分の意見を持ち、発言できるようになるためには、どのような準備をしておけば良いのでしょうか。わたしからお勧めしたいことは、日頃から、物事に対して、“このことについて、自分はどう思うのか”といった具合に、自分の意見を常に確認する癖をつけておくと良いと思います。「人から~について質問されたら、私は何と答えるだろうか?」と考えてみる。そして、さらに余裕がある人は、これを外国語で表現したら、どのように言えば良いのだろう、といった視点を普段から身につけておくと良いと思います。このような癖をつけておくと、人の意見にも関心を示すようになり、そこからさらに、自分なりの意見も発見できたりします。

当然、自分の考えをいきなり英語に直すことは、最初はしんどいでしょうから、まずは、日本語だけで良いので、自分の意見を少し普段から意識してみることを実行してみてください。これを実行してみると、普段、物事に対して、意外と自分の意見を持っていないものだ、と気づくものです。日本にいるうちから、このことに気づける人はラッキーですよ。実際、留学に行った後に多くの人が気づくことなのですから!さぁ、それに気づいた人は、スグに準備を始めてくださいね!

今回のポイント

留学先で、堂々と自分の意見を述べられるようになるための準備

日頃から、「~について聞かれたら、私は何と答えるだろう・・・」という質問を自分自身に投げかけ、常に自分の意見を確認してみる癖をつけておく。余裕があれば、それを外国語で言ったら何と表現するかも考えておく!

さでは、次回は、「これを知らずに留学すると、恥をかく」ということについて述べたいと思います。お楽しみに!

ゆっきーより

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PROFILE

Name 本橋幸夫

東京生まれ。
大学卒業後、ファイナンス会社入社。その後渡米し、帰国後、世界最大級の国際教育機関に11年間勤務。その後独立し留学コンサルティング会社を設立する。現在は、留学生向け就職支援研修会社である株式会社エストレリータに所属。これまで、しばしば新聞や雑誌等マスコミに取り上げられ、3,000名を超える留学生やワーホリメーカーに接し、留学生や企業向けに「留学」をテーマに講演・セミナーを行なう。NPO法人留学協会では、RCA海外留学アドバイザー認定試験対策講座の講師、ならびに同試験の面接官を務める。また、現在、日本認定カウンセラー協会(JACSAC)の役員を務める。総合旅行業務取扱管理者。

<著書>
「語学留学指南」(本橋幸夫著:ナカニシヤ出版)
「語学留学を10倍成功させる秘訣」小冊子