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渡航先の特色/スペイン

太陽が燦々と降り注ぐ情熱の国・スペイン。スペインは、古くからさまざまな民族や文化が交錯してきた土地柄。地方によって風土や言語、文化が全く異なっており、多彩な魅力にあふれています。ガウディやピカソ、ダリなど数多くの芸術家を輩出しており、街並みも絵画的。明るさの中にも趣がある風景は、人々の心をとらえて離しません。留学先として人気があるのは、緑豊かな首都マドリードと芸術の都バルセロナ。またスペイン最古の大学があるサラマンカも、美しいスペイン語が学べることから、留学先として選ばれることが多い町です。

country data

人口: 約4666万人
面積: 面積:50.6万㎢
言語: スペイン語
通貨: €(ユーロ)
チップの文化: 義務ではないけれど、チップの習慣あり。レストランでは料金の5~10%、タクシーならおつりの小銭を渡す程度でよいでしょう。
気候: 最も寒い月…1月(2~10℃)
最も暑い月…7月(18~32℃)
スペインは、地方によって大きく気候が異なる国。マドリードを中心にした内陸部は、昼夜で気温の差が激しく、夏は暑く冬は寒い大陸性気候。北部のカンタブリア海沿岸は、夏は涼しく冬は温かい海洋性気候。東部から南部の地中海沿岸は、一年中温暖で乾燥した地中海性気候。太陽が燦々と降り注ぐイメージのスペインですが、冬には雪が降ることも。服装は、基本的に日本の同時期と同じと考えてよいでしょう。

特徴

スペイン語は、世界で2番目に多く話されている言語。中南米などでも話されており、実用範囲が広いことから、近年スペインへの語学留学の人気が高まっています。またスペインは、国土は日本の1.3倍ほどですが、人口は日本の半分にもみたない約4666万人。首都マドリードの人口も約313万人程度で、街自体もコンパクト。日本人にとっては、住みやすい場所と言えるでしょう。またスペインの国民性は、陽気で情熱的。家に帰ってランチを食べてひと休み…というシエスタの習慣に見られるように、おおらかな面も持ち合わせています。

生活費・物価

物価が安いと思われがちなスペインですが、ユーロ高にともない、物価は高め。それでも生鮮食品などは安く手に入るので、自炊派は節約できそう。ビールやコーヒーなどは外で飲んでも1.2~1.5€と安いので、お気に入りのバルを見つけて、ひと息いれるのもおすすめです。スペインでの長期滞在は、ピソと呼ばれる集合住宅でのフラットシェアが一般的。日本のようなワンルームマンションは数自体が少なく、家賃も600~800€ほどかかってしまいます。またスペインのホームステイは、ベッドと食事を提供する下宿感覚。家族のような温かさを求めていると肩すかしを食いますが、プライバシーに干渉されることが少ないのはメリットと言えるでしょう。

サラマンカでの生活費の目安

税率: IVA(付加価値税)16%
ランチ平均: 8~12€
物価: やや高め
家賃目安: フラットシェアのシングルルーム200~300€
ホームステイの
月家賃:
600€~

語学学校

スペインは地方によって言語が異なっており、標準語とされるのはカスティーリャ語。語学学校では、このカスティーリャ語を学びます。スペインの語学学校は、大きく分けて私立の語学学校と大学付属の二種類。留学初心者なら、私立の語学学校がおすすめです。入校日も比較的自由で、1クラスは5~6人の少人数制。スケジュールが立てやすく、きめ細やかな指導を受けることができます。またスペインの語学学校には、日本人スタッフが常駐している学校も数多くあります。何かトラブルが起きたときに日本語で相談できるのは、やっぱり心強いもの。語学力に不安がある人は、学校を選ぶ際に日本人スタッフの有無の確認を。

音楽・アートなど

ピカソやダリ、ミロなど優れた芸術家を輩出しているスペイン。マドリードには、世界3大美術館に数えられるプラド美術館や、ピカソのゲルニカを所蔵する国立ソフィア王妃文化センターなど、有名美術館が多数存在します。美術館の周囲には、大きな公園や王立植物園もあるので、名画鑑賞の後には緑を眺めてのんびり、といった贅沢な過ごし方もできそうです。またスペインで忘れていけないのが、天才ガウディによる建築群。バルセロナには、サグラダ・ファミリア聖堂、グエル公園、カサ・ミラ、カサ・バトリョなど、数々のガウディ建築が存在。その独創的なデザインは、今なお見る者を圧倒し続けています。

スポーツ

スペインではサッカーが盛ん。国内リーグであるリーガ・エスパニョーラは、世界最高峰のレベルとして知られており、サッカー観戦を目的にスペインを訪れる観光客もいるほど。中でも“銀河系軍団”レアル・マドリードやFCバルセロナといった名門クラブチームは、世界中のサッカーファンから愛されています。スペインのスポーツのレベルは総じて高く、バスケットボールやハンドボール、ローラーホッケーなどの国内リーグには、世界中からトップクラスの選手が集まっています。ハンドボールのリーグ1部のアルコベンダスには、日本代表エースとして活躍する宮崎大輔選手が2009年から所属しており、注目度満点です。また、スペインの国技と言えば闘牛。スペインには500以上の闘牛場があるので、一度は足を運んでおきたいものです。

観光

ガウディ建築に彩られたバルセロナ、歴史ある街並みが残る古都トレド、太陽が燦々と輝くアンダルシア…。スペインは地域によって、全く個性が異なる国。中世の面影を残した絵画のような街がある一方で、イスラム文化から影響を受けたエキゾチックな街もあり、訪れる者を飽きさせません。一般的に日本人がイメージするスペインに近いのは、アンダルシア地方。フラメンコ発祥の地セビージャ、アルハンブラ宮殿などイスラム文化が色濃く残るグラナダなど、見どころもたっぷり。明るい太陽の下、開放的な時間を過ごすことができます。またスペインを訪れたからには絶対に体験しておきたいのが、BAR(バル)。スペインのバルは日本のバーとは異なり、食堂やバー、喫茶店を兼ねたような形態。朝にはカフェと朝食を、昼にはランチを、夜はお酒を楽しむことができ、スペイン人の生活には欠かせない存在となっています。誰でも気軽に立ち寄れるので、ぜひ行きつけのバルを作ってみてください。

ビザ

90日以内の滞在であれば学生ビザは不要。それ以上滞在する場合は、ビザを取得する必要があります。学生ビザは、91日~180日までの短期ビザと181日以上の長期ビザの2種類があります。なお、短期ビザは現地での滞在延長はできません。また学生ビザの申請には、現地の学校の入学許可証の原本や無犯罪証明証(長期ビザの場合のみ)などが必要になります。ビザの発給には約2ヶ月半かかるので、余裕を持って出発の4~5カ月前から留学準備にとりかかるようにしたいものです。

注意点・治安について

スペインは決して治安が良いとは言えません。特にマドリードやバルセロナなどの大都市では、昼夜を問わず、スリや置き引き、ひったくりなどが多発しています。犯人が意図的に歩行者にケチャップなどを付け、歩行者が汚れに気を取られているうちに財布を盗むケチャップスリ、新聞などで被害者のバッグを隠しながら財布を盗む目隠しスリなど、その手段もさまざま。日本人はターゲットにされやすいので、人気のない場所は歩かない、必要以上に貴重品を持ち歩かない、不審な人物には近付かないなど、気を引き締めて行動しましょう。またスペインに滞在する外国人は身分証明書の携行を義務付けられていますが、日本人はパスポートのコピーで構いません。パスポートは不用意に持ち歩かないほうが賢明です。

緊急時は112(警察・消防・救急すべてに対応)、国家警察091、市警察092、消防080、救急061、091をコール。

スペインの日本大使館はこちら『外務省在外公館リスト 在スペイン日本大使館・総領事館

こんな人にもオススメ!

  • スペイン語に将来性を感じる人。
  • 中南米の人ともコミュニケーションが取りたい人。
  • 建築や芸術に興味がある人。
  • 料理やお酒がおいしいところで暮らしたい人。
  • サッカーが好きな人。
  • 絵画のような風景の中で生活したい人。