世界最大の人口と、広大な国土を誇る中国は、「中国四千年」と言われるように、古くから大きな影響力を持ってきた大国。その公用語たる中国語も、近年、商社やメーカー、物流、観光、IT技術など……ビジネスシーンでの需要が高まっており、今では人気の留学先。首都・北京、中国最大の都市・上海、そして香港にほど近い広東料理発祥の地・広州などが、渡航先として選ばれることが多いです。
人口: | 約13億4575万人 |
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面積: | 面積:959万6960km² |
言語: | 中国語 |
通貨: | 元(人民元) ※現在の元のレート |
チップの文化: | なし ※但し近年欧米の影響からチップの文化が広まりつつあるため、必要な場合も。 |
気候: | 最も寒い月…1月(平均-13~-4度程度) 最も暖かい月…7月(平均25~30度程度) 国土が広いため、気候は歓待から亜熱帯まで、地域によってまちまち。主要都市でも、思いがけず温度差が激しいこともあります。なお、北京をはじめ東側の都市では、3~4月に黄砂の被害が激しく、ひどいときは街中が真っ黄色、マスクを着けないと出歩けないこともありますので注意しましょう。 |
BRICsと言われるように、1980年代からの経済成長も著しく、近年ではオリンピックの開催や、ロケットによる有人宇宙飛行をも成し遂げるなど、世界中の関心を集める中国。広大な国土の中には、長い歴史を刻んだ遺跡の数々や大河と山が織りなす山水画のような美しい景色、シルクロードとチベット、チョモランマ(エベレスト)、タクラマカン砂漠を初め、見所となるエリアが多数。加えて世界三大料理に数えられる中国料理と銘茶の数々……。盛りだくさんの魅力に、留学中は充実した日々を過ごせること間違いないでしょう。
化粧品は17%の増値税に加えてさらに30%の消費税が課税されるなど、税率の高いイメージがあるものの、そもそもの物価が安いため、それほど気にならずに生活することができるでしょう。どうしても気になる人は、少しだけ郊外へ住むと良いです。中国は地域によって物価のばらつきが激しく、北京から電車で1~2時間程度にある天津では、半分近い価格で物が売られている時期もあるようです。
北京での生活費の目安
税率: | 増値税 13~17%(肥料・穀物・光熱費・新聞などは13%、それ以外は17%) ※酒や煙草、化粧品などのぜいたく品は別途税金がかかる。 |
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ランチ平均: | 10〜30元 |
物価: | 全体的にかなり安め |
家賃目安: | フラットシェアのシングルルームで600~1200元 |
ホームステイの 月家賃: |
1000~1500元程度 |
語学学校は私立(民間)と大学付属の二種類。どちらも設備が整っていますが、より充実しているのは大学付属。また、私立は日本人が多い傾向にあります。なお、中国語と一言に言っても、北京語・上海語・広東語などさまざま。ですが最も標準的な言語は北京語で、他の言語に比べて、場所に関係なく、たいていの場合、中国国内のどこの学校でも習うことができます。逆に、あえて上海で北京語を習い、日常生活で上海語に触れる、あるいは広州で広東語に触れる、というプランも良いかもしれません。語学以外に人気が高いのは、漢方・整体・鍼灸・太極拳など、いわば東洋医学。本場中国でスキルを積み、日本で開業する人が多数居ます。
中国に行くからには、本場の舞台を観賞したいところ。お勧めなのは言わずと知れた雑伎団の大道芸。加えて、中国のオペラと称される、京劇です。京劇は三国志や西遊記など、日本人にも馴染みの深い物語を演じることも多いので、安心してみることができそうです。中国美術に興味のある人は北京の中心部に1420年より佇んでいる故宮博物院がお勧め。また、中国最大のアートと言えば、世界的に評価される、料理です。中国料理と一言に言っても様々で、現在人気が高いのは、それぞれの地方の風土と食材を凝縮した四大料理、即ち、北京料理・上海料理・広東料理・四川料理です。ぜひ本場の味を楽しんでみましょう。
中国では野球の人気がまだそれほど高くなく、代わりに白熱しているのが、中国のスポーツを語る上で欠かすことができない存在、卓球です。観戦はもちろん、民衆スポーツとしても人気が高く、週末は家族でプレイ……という光景もよく目にします。近年では、加えてビリヤードも流行の兆しがあるようです。スーパーリーグという国内サッカーの観戦も人気が高く、とりわけ大連はサッカー関連施設がいくつも点在するなど、サッカー街とも呼べるほど。この他、バスケットボールやバドミントン、モータースポーツも大人気です。
北京の万里の長城や天安門、上海の水郷古鎮など、都市部だけでも見所が盛りだくさん。ですが、郊外に行けばさらに魅力的な場所が多数。世界遺産でもある大同の雲崗石窟と、洛陽の竜門石窟など、仏教文化に触れる旅をするも良し、四川省周辺や黄山を初めとする中国10大風景名勝に美しい景色を求めるも良し、西安からのシルクロード、少し時間をかけてチベットを回るも良し。広大かつ色とりどりの文化的側面を持つ国土は、どれだけ時間があっても回りきれないほどの魅力に溢れます。また、下町に残る、フートンと呼ばれる四合院造りの街並みは、家が壁のように密集し、まるで迷路のよう。比較的手軽にいける場所にありますから、まずはこの独特の街並みから体感してみては。
15日以上30日以内の滞在(短期旅行など)はLビザを取得しますが、留学の場合は別。半年以内の留学は、Fビザと呼ばれる訪問ビザが必要になり、また、半年以上の留学にはXビザ(留学ビザ)が必要となります。なお、留学ビザの申請には、国公立病院または日中友好医院での健康診断結果が必要となります。
詳細は中国大使館をご覧下さい。
深刻なほど治安が悪いわけではないですが、富裕層や日本人をターゲットにした犯罪は依然として存在します。貴重品や所持品、パソコンやカメラなど高価なガジェット類の管理にはじゅうぶん気を付けるほか、もしもホテルなどを利用する場合には、セーフティボックスの利用、部屋の施錠と、スーツケースの施錠は怠らないようにしましょう。被害は置き引きだけではありません。偽札や不当な額での両替をせびる者、詐欺師、オートバイを使ったひったくりなど様々。加えて暴力犯罪も起きていますから、生活に慣れるまでの間はできる限り気を張っているようにしましょう。
緊急時は警察が110、交通警察が122(交通事故の場合)、消防が119、救急が120です。
また、中国の日本大使館・領事館はこちら『外務省在外公館リスト 在中華人民共和国日本大使館・総領事館』